キッチンパントリーの収納方法
キッチンは、食材や調味料、フライパンや包丁などの調理道具、お皿や箸などの食器類など、手の届きやすい範囲内にまとめて置きたい物がたくさんあります。
しかし、
「キッチン周りが狭くて、いつもモノが散らかっている…」
「キッチンの収納スペースが少なくて、使いづらい…」
こんな悩みを持っている方も多いのではないでしょうか。
そんなキッチン収納として、便利に活用できるのが「キッチンパントリー」です。ただし、本当にパントリーが必要かどうかは、生活スタイルや家族構成、そのストック量により違います。
今回は、そんな「キッチンパントリー」の特徴やメリット・デメリットについて詳しく、解説します。
▼目次
「キッチンパントリー」とは?
「キッチンパントリー」とは、“キッチンで使う物を保管する収納庫”です。主に常温で保存が可能なお米、缶詰、レトルト食品や飲料、シーズンで使う食器や調理器具、日用品などをストックします。
設置場所としては、調理する時など作業しやすいようにキッチンに隣接する場所やキッチンの中に作る方が多いようです。使いやすい家事導線を確保し、大量のストックスペースを確保できます。
- スーパーの特売日に、洗剤やキッチンペーパーなどをまとめ買いする
- 家族の人数が多く、缶詰・カップ麺・スープなど、レトルト食品等をストックする
- お客様やイベント用などの食器や調理器具がたくさんある etc.
このような方には、「キッチンパントリー」の設置がおすすめです。
また、地震や台風など、自然災害時の準備として、非常食や飲料など備蓄するスペースとしての活用も期待できます。
反対に「キッチンパントリー」を設置する必要がない場合もあります。
それは、キッチン本体や背面収納のみで足りているご家庭や、キッチンを使う頻度が少ない場合です。また、ストックするものがハッキリとしていない場合も不要です。
パントリーをつくっても収納スペースが無駄にあることで、不要な物を購入し、キッチンを雑多な空間にしてしまう要因にもなりかねません。
「キッチンパントリー」の種類
「キッチンパントリー」の種類には、大きく分けて3つのタイプがあります。
1.壁面収納タイプ
キッチンの壁面などに棚をつくるパントリーです。
キッチンの背面収納や食器棚、冷蔵庫などと横並びに設置したり、キッチン横の通路に配置したりと、キッチンスペースにつくります。
キッチンにいながら必要なものをすぐに取り出せることで、料理中に必要な材料や調味料を準備できたり、後片付けなどもしやすくなるので、家事全般の効率を良くしたい方におすすめです。
2.ウォークインタイプ
個室や半個室など、ひとつの部屋としてつくるパントリーです。
普段あまり使わないホットプレートやカセットコンロなどの調理器具や、お祝い事で使う食器やシーズンオフの食器、非常時用の大きなペットボトルなどを収納するのに便利です。より多くのアイテムを収納できますが、十分な空間が必要になります。
キッチンの物を減らしてスッキリと片付けたいという方、来客時に人目に付かないように収納したい方におすすめです。
3.ウォークスルータイプ
出入り口を2つに分割し、通り抜けが可能なパントリーです。
例えば「キッチンと勝手口」「キッチンと玄関」のように、キッチンから別の場所に移動する間に設置します。移動が発生するので、ウォークインタイプ以上にスペースが必要になります。
お買い物から帰宅した際に、購入した物をそのままパントリーに片付けたい方におすすめです。
パントリーの3つのメリット
1.キッチンのスペースを有効的に活用できる
キッチンが広い場合やスペースがある場合は、空いている空間を収納場所として役割を持たせてることで利用しやすくなります。さらに、設置する場所次第では、使いやすい作業動線が確保でき、スムーズに家事を行うこともできます。
キッチンや勝手口、玄関の間にパントリーを設置することで、買い出し後に収納しやすくしたり、ゴミ捨てなどの屋外作業もしやすくなります。
2.キッチンが整理しやすく、スッキリ見える
調味料や調理道具が出し入れしやすくするなど、キッチンでの作業を効率的にしたいと思っている方は多いのではないでしょうか。ですが、キッチンの収納スペースだけでは全て収めることができず、置きっぱなしという場合もあるようです。
キッチンパントリーがあれば、食器や調理道具などを整理しながら収納することができるので、調理時にスムーズに出し入れすることもできます。
また、入口には扉やカーテンを付ければ、収納しているアイテム類は隠して片付けられるため、見た目のスッキリさや来客時でも人目に付かないといった良さがあります。
3.収納スペースが広く買いだめができる
食料品をストックできる空間があることで、一度の買い物量を増やし、出かける頻度を減らすことができます。スーパーやドラッグストアなどでの特売日にまとめ買いをすることで節約にもなります。
また、災害が発生した時など、物理的に出かけることが困難な時に備えて、食べ物や飲み物などを備蓄もできて安心です。
パントリーの3つのデメリット
1.最適な場所や広さが必要
パントリー内に物をたくさん収納することで、キッチン全体をスッキリとした見た目にすることができますが、キッチンに十分な空間がない場合は注意が必要です。
パントリーを設置することで、キッチン内で動くスペースが少なくなってしまいます。
2.使いにくいとストレスになる
パントリーは、広さだけではなく奥行きや幅などの確保も必要です。
例えば、横幅は狭く、奥行きが広い空間の場合は、食料品などを大量にストックした時に、奥へ収納した物が取り出しづらくなる可能性があります。
また、奥行きはあってもパントリーの扉の開口部分が狭い場合、湿度が高くなりカビや害虫発生の原因にもなりかねません。
このように、作業のしやすさを考慮せずにパントリーをつくってしまうと、キッチンが使いづらい環境になり、ストレスを抱えてしまうことになります。
3.整理整頓が必須
パントリーがあることで、スーパーなどに買い物へ行った時、特売商品をまとめ買いしたくなるかもしれません。
しかし、「たくさん収納できるから」という理由でむやみに購入してしまうと「どこに何を置いたのか分からなくなった…」ということに。
このような状況を避けるためには、設置されている棚ごとに置く物を分類し、一目でどこに何があるのかが分かるように工夫する必要があります。
例えば、自分の目線の高さには使用頻度が高い物を置き、下部には重い物を収納し、目線より高い上の方には、軽くて消耗頻度の少ない物を置くといったルールをつくっておきましょう。
このように、自分も家族も分かりやすい共通ルールをつくっておけば、乱雑になりやすいというデメリットも回避できます。
パントリーをつくる時のポイント・注意点
パントリーをつくる場合、失敗しないためにどのような点に気をつけるべきかのポイントと注意点についてご紹介します。
【ポイント1】 動線を想定する
パントリーを気持ち良く使うために、設置前からキッチンで作業する時の動線や使用する場面をイメージして、設置場所や扉の形状を選びましょう。
例えば、キッチンが手狭に感じる場合、扉に開き戸タイプを選ぶと、開けた時に通行の邪魔になることも考えられるため、注意が必要です。
引き戸タイプなら左右に横スライドさせられたら、後ろを気にする必要はありません。
【ポイント2】 使用感の良い幅と奥行きにする
自分にとって使用感の良い幅と奥行きを考えましょう。
パントリーの棚板は奥行きは30〜45cm以内、幅80〜90cmが最も使いやすいサイズといわれています。また、奥行きを広く取ると、収納がしにくくなったり取り出しに手間がかかったりするので注意しましょう。
そして、導入する棚の奥行き+60cm以上のスペースを確保しておくと使いやすいようです。
さらに、ウォークインタイプやウォークスルータイプの設置の場合は、より大きいサイズを想定しておきましょう。
【ポイント3】 棚は可動できるようにする
棚板は可動できるようにしましょう。パントリーは大量のストックができる反面で、雑多にアイテムを収納すると、取りたい時に取り出しづらくなることもあります。
このような状況になることを想定し、棚板を可動できるタイプにすると良いでしょう。季節や家族の使用シーンに合わせて、使用頻度の高いものを取り出しやすい場所に収納することで快適に使うことができます。
パントリーの空間を有効活用する方法
パントリーを上手に活用し、より快適な生活を送る方法をご紹介します。
1.奥行きを活かす
奥行きのあるパントリーを使う場合は、「引き出しタイプの収納アイテム」を利用するのがおすすめです。スペースを余すことなく、奥まで活用することができます。
また、使用する回数が多いものを手前に置き、シーズンオフのものなど普段はそれほど使わないものを奥に収納すると、取り出す時に余計な作業を省けます。
さらに、食品を大量にストックするときの鉄則は、手前には「賞味期限の古い物」、奥には「新しい物」を入れることです。そうすることで、使う時に賞味期限が切れていることもなく、食品を廃棄したり、買い物に行き直すなど時間も無駄にせずに済みます。
2.高さを活かす
パントリーの「高さ」を活かしましょう。さらに「縦」のスペースを活用することで、より多くの収納をすることができます。
例えば、缶詰などは積み上げられますが、クルミやナッツなど立てて保管できない食料品は、袋を使わずにマガジンボックスを利用して立てて収納すると、横に広がらずに済み、見つけやすくなります。いずれも、「縦」を意識して置くようにしましょう。
また、どうしても積み上げが難しい物ならば、縦長の容器に詰め替えて保管すると、高さを活かした収納にすることができます。ぜひ、お気に入りの容器を探して色々と試してみてください。
3.容器を統一してスペースを活かす
容器を統一して、スペースを活かしましょう。形状を統一することで、容器と容器の間に無駄な空間を省くことができ、より多くの調理アイテムや食料品をストックすることができます。
また、細く薄いものなどは、形を統一した収納ケースに入れると、余分な空間を作らずに済み、種類ごとにケースをラベリングして保管すれば、管理もやりやすくなります。
パントリーの使い方のまとめ
普段、キッチンを使っていると、「いつも物が散らかっていて汚い」「収納スペースが少なくて、使いづらい」といったお悩みを持つ方も多いと思います。
しかし、キッチンパントリーがあることで
- キッチンのスペースを有効的に活用できる
- キッチンが整理しやすくスッキリ見える
- 収納スペースが広く買いだめができる
このようなメリットがあり、快適なライフスタイルを送ることができるとお伝えしてきました。ただし、間取りや活用方法を少し間違えてしまうと逆に、家事の導線を妨げて、使いづらいキッチンになるデメリットもあることは忘れないでください。
キッチンの使い方は人により様々な活用方法があります。そのため、キッチンの空間や、日常の家事導線を加味した上で、自分の物の持ち方や過ごし方に合ったパントリーをつくり、ぜひ毎日の生活を楽しんでください。
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