クローゼット収納のアイデア
クローゼットは、家の中でもキッチンと並んで収納量が多い空間です。
「お気に入りの服が見つからない」
「狭いから収納量がもっと欲しい」
「着ない洋服で溢れてる」
このような悩みを抱えていることも多いはずです。
便利な収納術やアイデアを活用すれば、整理整頓ができ、いつも使いやすいクローゼットに生まれ変わることができます。
そこで、スッキリとしたクローゼット収納にするためのコツをご紹介します。実際に収納する際のアイデア事例も交えて解説するので、参考にしてください。
クローゼット収納の3つのコツ
1.クローゼットの収納スペースを採寸
採寸をする時は、「高さ」「奥行き」「幅」の3つを意識してサイズを測りましょう。
■ 高さ
ハンガーポールやハンガーバーがあるクローゼットの高さを採寸する場合、ハンガーポールやハンガーバーの上部から床まで測ります。
もし、上段に収納スペースがあれば、別で採寸をしてください。
また、床と天井に段差があるクローゼットの場合は、段差は含めずに採寸しましょう。
■ 奥行き
奥行きを測る時は、扉の内側から壁の奥まで採寸します。この時のポイントは、扉を閉めた状態で採寸することです。
なぜなら、扉がクローゼットの収納スペースに干渉していることもあるからです。折り戸式のクローゼットの場合、収納スペースに扉の厚みが干渉している場合が多いので、注意して採寸してください。
■ 幅
幅の採寸は、クローゼット内の壁から壁へ、扉が開いた状態の開口部の2箇所を測ります。このように2箇所を採寸することで、クローゼット内の寸法を把握しながら、扉の幅よりも小さな収納ケースを購入することができます。また、壁で段差の部分がないかも確認しておくと良いでしょう。
2.クローゼットの収納空間を分割
収納空間は分割して使いましょう。クローゼット内は、大半の物が入るだけに、衣類や小物雑貨など色々なものが混在しやすくなりがちです。
ですが、実際には空間を分割して把握しておくことで、どこに何を収納すると良いかは、自然と決まります。
このように空間を掌握できると、スッキリと使いやすい収納を維持できるようになるのです。まずは、空間を縦割りで捉えて「上段」「中段」「下段」の3つに区分します。
■ 上段(ハンガーポールより上)
上段は、踏み台が必要となるので、使用回数が少なく、軽量な物を収納しましょう。上段に置く物は落下の危険性があるので、クロス類や帽子、バッグなどの軽量な布製の収納が向いています。
オフシーズンの服などを収納したい場合は、収納用品も軽くて柔らかいものが良いでしょう。
■ 中段(ハンガーポールの位置)
1番使いやすいのは、大人がかがんだり背伸びしたりせず、作業できる中段です。中段は、いわゆる収納の”ゴールデンゾーン”なので、使用頻度が多いものを収納しましょう。
例えば、ハンガーだけでなくラック式などの吊り下げ収納もおすすめです。小物などを収納でき、使いやすさが向上します。
■ 下段(ハンガーポールの設置面近く)
下段は重い物を収納するのに適しています。
例えば、出し入れが苦痛にならない引出し式の衣装ケースやコロ付きの収納ケースを使うと便利なので、使用回数が多いアイテムの収納にも向いています。
また、衣装ケースなどの収納ボックスは、サイズが大きいことから中身も乱雑になりがちです。衣類を収納する時は、プラスチックケースや不織布ケース、ブックエンドなどで空間を仕切り、縦置きに入れるとスッキリかつ綺麗に入れられます。
■ 左右(動線によって使い分ける)
空間を横割りで捉えて、左右で空間を区分けします。扉を少し開くとすぐに手が届く場所と、全開にしてようやく手をつけることができる場所もあります。
このような理由から、使用頻度が高いアイテムは、少し開くだけで手の届く場所に置くと便利です。物を出し入れする時の動線に合わせて置くと、使い勝手が格段に良くなります。
⒊足し算の視点を持つ
足し算の視点を持ちましょう。「収納できても、キレイな状態を維持できるか心配…」という方も多いはずです。ちょっとした工夫で、スッキリした収納スペースを保つことができます。
■ 生活動線から、最適な収納場所を考える
固定されたスペースではなく、生活動線から最適な収納場所を考えましょう。自分のライフスタイルや生活動線に合わせて、収納場所を臨機応変に変更すると、より使いやすい収納が見えてきます。
例えば、私たちは「服は寝室のクローゼットや押入れなどに収納する」「靴は玄関の靴箱にしまう」などと考えてしまします。
ですが、絶対にその場所が最適とは限らないのではないでしょうか。コートやジャケットなどのアウター類は、玄関にあると出掛ける時に便利です。
■ すぐに捨てられない物は「仮置きスペース」に
収納の基本でもある収納空間に合わせた収納量を維持するには、「1つ増やしたら、1つ捨てる」が鉄則です。そうはいっても、その通りに行かないもの。
そのような時は、”仮置きスペース”をつくりましょう。
ただし、この仮置きスペースは、ルールを決めなければ無限に増えてしまいます。仮置きスペースは1つにして、キャパオーバーしたら収納物を見直しましょう。あくまでも仮だということを忘れないでください。
スペース別、収納のアイデア
スッキリかつおしゃれにするクローゼット収納のアイデアを、4つのスペースに分けてご紹介していきます。アイデアを取り入れ、あなたが理想とする生活スタイルへ近づけていきましょう。
【スペース1】 クローゼット上段
上段に置く収納アイテムは落下する可能性があるので、軽いものを収納するようにしてください。
■ シーズン外の服や靴
メインスペースのハンガーパイプからシーズン外の服がなくなることで、今シーズンの服を収納する量が増やせ、有効的に使えるようになります。
■ シーズン外の布団やコート
シーズン外の布団や毛布などの寝具も、布製の収納袋に入れて収納しましょう。特に冬用の布団は厚みも数も増えて、かさばりがちです。収納袋の色を統一すると、スッキリかつおしゃれに収納することができます。
■ バッグ・帽子など型崩れしやすいアイテム
バッグや帽子など型崩れを起こしやすいアイテムもクローゼットの枕棚上にまとめるといいでしょう。バッグは縦置きすることで取り出しやすく、かつ、収納するアイテム本来のフォルムを維持することができます。
お気に入りグッズをいつまでも長く愛用したい方におすすめです。
■ 書類ファイルやアルバム
クローゼット上部には、書類関係を置くのもおすすめです。
例えば、思い出の日記やアルバム、ノートなどを書類ファイルに並べるのもアイデアの1つ。季節外のアイテムと同じように、普段は使わないモノであれば、棚上でも不便はないでしょう。
ただし、重くなりすぎないように注意してください。
【スペース2】 クローゼット中段
■ ショート・ミドル・ロングの順番に掛ける
パイプハンガーなどを使用する「掛ける収納」は、ショート→ミドル→ロングの長さで並べると見た目をスッキリさせることができます。
服も選びやすくなり、下のスペースも空きをつくりやすく効率的に使うことができます。
■ ハンガーはスリムな形状で揃える
洋服を掛けるハンガーは、スリムでシンプルなものを選ぶと、かさばりません。また、衣服が滑り落ちづらい機能ハンガーを選ぶことで、日々の服選びも簡単に行うことができます。
■ 便利アイテムで収納力を向上
シャツやアウター以外にも、シワができやすい素材で作られるスカートやパンツなどの場合は、かさばることが多いもの。
そのような服は、3段式ハンガーなど便利な機能を備えたアイテムを使うと、無駄なスペースを取らずに済むのでおすすめです。
■ 引き出し式の衣装ケースを活用
中身が見える引き出し式の収納ケースを使うと、どこに何があるか一目で分かり、アイテムごとに分類もできます。家族で使う場合は、引き出しを分けて使いましょう。
■ ラベリングで探しやすくする
収納ケースにラベリングすると、どこに何が入っているのか把握しやすくなるのでおすすめです。収納物の量が多い家庭、家族の人数が多い方におすすめです。忙しい朝の準備がスムーズになります。
■ 取っ手付きの収納袋を活用
取っ手付きの収納ケースは、引き出ししやすく、衣替えの時などにも作業が楽になります。
■ 衣装カバーで収納
シーズン外のコートやスーツなどハンガーポールなどに掛けて収納する場合は、衣装カバーを掛けましょう。クローゼット内がスッキリ見え、ホコリが被らないようにもできます。
【スペース3】 クローゼット下段
下段では、Tシャツやニットなど畳む衣服や下着の収納に最適です。
■ たためる衣類や下着はケースに入れて収納
衣装ケースや収納ボックスなどの大型収納アイテムで、インナーやボトムスなど収納物ごとに分類するとさらに使いやすくなります。
■ 収納グッズで空間を分割
カラーボックスやチェストなどを使って、空間を左・右・上・下に仕切り分類ごとに収納することで、空間を無駄なく効率良く活用できます。
見た目もスッキリし、出し入れもしやすくなります。
■ ラックとボックスで仕切り収納
スチールラックとサイズ違いのボックスを組み合わせることで、衣服ごとに整理整頓することができます。また、ボックスごと取り出せるため、服の収納もスムーズになります。
■ キャスター付き収納で奥行きを活用
クローゼットの奥に服を収納すると、どうしても取り出しづらいことがあります。このような場合は、縦に収納できるキャスター付きの収納アイテムを選ぶと良いでしょう。衣替えや掃除をする時も、スムーズに引き出せ、移動も簡単にできます。
■ 吊り下げハンガーで下段も掛ける収納に
一般的には、下段に収納ケースなどを置きますが、吊り下げハンガーを使ってハンガーバーを2段にすると使い勝手が上がります。
例えば、ハンガーバーを自作して掛ける収納に変更すると、服をたたむ手間も省けますし、シワがつく心配もなくなるでしょう。
【スペース4】 クローゼットのすき間
■ クローゼットの扉裏にバッグを収納
クローゼットの扉裏にドアフックを取り付けて、お気に入りのバッグやストールなどを収納しましょう。これまで活用できないと思い込んでいた空間が、有効スペースへと変わります。
■ 突っ張り棒に服飾小物を掛ける
壁の側面に突っ張り棒を2本設置して、上部にはメイク道具やアクセサリーなどを壁掛けポケットにまとめて収納してみてください。
そして、下部には、スカーフやマフラーなど軽いアイテムを掛けると、スペースをさらに有効活用できるようになるでしょう。
■ 壁面利用でスペースを増やす
壁面を利用して余力のある空間を増やしてみましょう。有孔ボードにフックを掛けるなど、わずかな工夫をするだけで、収納力は確実に上がります。
ただし、有孔ボードに通常のS字フックはかけられないため、専用のフックが必要です。ホームセンターや100円ショップで手軽に購入できますので、活用してみてください。
■ 吊り下げ収納に衣類や帽子などをまとめる
ハンガーポールなどに吊り下げるタイプのラックを活用して、型崩れしやすい帽子などを収納しましょう。
この他、メガネなどの小物も1箇所にまとめることもできるので、使いやすいように色々とアレンジしてみてください。
■ バッグ型の収納アイテムでおしゃれに収納
バッグ型の収納アイテムは、クローゼットに置くだけでおしゃれに見えます。収納性のみならず、見た目にもこだわりたい方は実践してみてください。
クローゼット収納のコツのまとめ
クローゼットが散らかっていると「お気に入りの服がすぐに見つからない」「もっと収納量が欲しい」という悩みを持ちがちです。
しかし、これまでお伝えしてきたように
1.クローゼットの収納スペースを採寸
2.クローゼットの収納空間を分割
3.足し算の視点を持つ
これら3つのコツを意識して、使い方を変えれば、スッキリと使いやすいクローゼット空間を実現することができます。服や雑貨を同じように、クローゼットにもこだわりを持ってみましょう。きっと素敵なクローゼットがつくれるはずです。
『THE FUN house』の家は、全てオーダーメイドハウス。収納スペースはサイズや仕様だけでなく、生活動線に合わせた場所も考えた、暮らしやすい家づくりができます。そして、標準仕様で全て漆喰壁・杉の床・天井の自然素材の家です。
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