窓(サッシ)の結露を防ぐ方法|結露対策を徹底解説

冬場になると多くの家庭で悩まされる窓の結露。放っておくとカビの発生や建材の劣化の原因となり、深刻な問題に発展する可能性があります。本記事では、結露の原因から効果的な対策方法まで専門家の意見を交えながら詳しく解説していきます。
- 結露が発生する原因とメカニズム
- 今すぐできる結露対策
- 効果的な結露対策グッズ
- 窓・サッシの種類と結露の関係
- 根本的な結露対策:窓交換・リフォーム
- 結露によるカビ・ダニ対策
- 費用対効果の高い結露対策
- まとめ
結露が発生する原因とメカニズム
結露は、空気中の水蒸気が冷たい表面に触れて水滴となる現象です。特に冬場は、室内外の温度差が大きくなることで発生しやすくなります。ここでは、結露が発生するメカニズムと家の中で特に注意が必要な場所について説明します。

温度差と湿度の関係
結露の発生には、温度と湿度のバランスが大きく関係しています。一般的に、室内の温度が20度の場合、相対湿度が60%を超えると結露のリスクが高まるとされています。
具体的には、以下のような条件で結露が発生しやすくなります
・室内外の温度差が15度以上ある場合
・室内の湿度が70%を超える場合
たとえば寒い冬の朝、室内が20度で湿度70%の環境では窓ガラスの表面温度が12度以下になると結露が発生します。これは、空気中の水蒸気が冷やされることで露点温度に達し、水滴となって窓に付着するためです。
家の中で結露しやすい場所
結露は、以下のような場所で特に発生しやすい傾向にあります
・窓やサッシ周り
-特に単層ガラスの窓
-アルミサッシの枠部分
-出窓の角部分
・壁や天井の境目
-部屋の角
-クローゼット内部
-北向きの壁面
具体的な例として、キッチンや浴室の近くの窓では調理や入浴による水蒸気の影響で結露が発生しやすくなっています。また、エアコンの真下の窓も温度差が生じやすいため注意が必要です。
今すぐできる結露対策
結露を防ぐためには適切な室内環境の管理が重要です。ここでは、すぐに実践できる効果的な対策方法について解説していきます。

換気
最も基本的かつ重要な結露対策は、適切な換気です。
具体的な方法として
1. 定期的な換気:1日3回以上、各5-10分程度
2. 効果的な換気の方法
-2か所以上の窓を開ける(空気の流れを作る)
-扇風機やサーキュレーターを活用
-換気扇を併用する
特に注意が必要なのは、朝一番の換気です。夜間に室内で発生した水蒸気を外に出すことで、1日の結露予防につながります。
除湿機・除湿剤の活用
除湿は結露対策の要となります。効果的な使用方法は以下の通りです
・除湿機の選び方
-適用畳数に合わせた機種選択
-電気代を考慮した機種選定
-静音性の確認
価格帯は、一般的な家庭用除湿機で2~5万円程度です。たとえば、6畳用のコンプレッサー式除湿機であれば3万円前後で購入できます。
断熱シート・断熱フィルム
窓の断熱性を高めることで、結露の発生を抑制できます
・断熱シートの特徴
-価格:1枚500~2,000円程度
-設置方法:両面テープで貼り付け
-効果期間:1~2シーズン
・断熱フィルムの特徴
-価格:1メートルあたり2,000~5,000円
-設置方法:専用のスプレーで貼り付け
-効果期間:3~5年程度
これらの製品は、ホームセンターやインターネットで手軽に購入できます。たとえば、一般的な掃き出し窓(幅1.8m×高さ2m)の場合、断熱シートで3,000円程度、断熱フィルムで1万円程度の費用で対策が可能です。
結露を拭き取る
日常的なメンテナンスとして、結露の拭き取りは重要です
1. 拭き取りのタイミング
-朝一番の換気時
-結露を見つけたらすぐに
-就寝前の最終チェック時
2. 効果的な拭き取り方
-吸水性の高いタオルを使用
-サッシの溝まで丁寧に
-拭き取った後の水気をしっかり除去
効果的な結露対策グッズ
市販の結露対策グッズを活用することで、より効果的に結露を防ぐことができます。
それぞれの特徴と使い方について詳しく見ていきましょう。

結露吸収シート
結露吸収シートは、窓やサッシに貼り付けて使用する製品です
| 商品タイプ | 価格帯 | 効果持続期間 |
| 使い捨てタイプ | 300~500円 | 1~2ヶ月 |
| 繰り返し使用タイプ | 1,000~2,000円 | 3~6ヶ月 |
| 業務用タイプ | 3,000~5,000円 | 6ヶ月~1年 |
結露防止スプレー
結露防止スプレーは、窓ガラスに撥水コーティングを施す製品です
・製品の特徴
-価格:1,000~3,000円
-施工面積:約4~6畳分
-効果期間:2~3ヶ月
使用方法は簡単で、スプレーして拭き取るだけです。ただし、定期的なメンテナンスが必要となります。
断熱フィルム・シート
より本格的な対策として、専用の断熱材があります
・高性能断熱フィルム
-価格:1㎡あたり3,000~8,000円
-施工方法:専門業者による施工推奨
-効果期間:5~10年
・断熱シート(プロ仕様)
-価格:1㎡あたり2,000~5,000円
-施工方法:DIY可能
-効果期間:3~5年
100均グッズの活用方法と注意点
予算を抑えたい場合は、100円ショップの商品も活用できます
・活用できる商品例
-結露吸水テープ
-簡易断熱シート
* 結露拭き取りワイパー
ただし、耐久性や効果の持続性には限界があることを理解しておく必要があります。
窓・サッシの種類と結露の関係
窓やサッシの種類によって、結露の発生しやすさは大きく異なります。

アルミサッシ
最も一般的なアルミサッシの特徴は以下の通りです
・メリット
-価格が安い
-メンテナンスが容易
-耐久性が高い
・デメリット
-熱伝導率が高い
-結露が発生しやすい
-断熱性能が低い
樹脂サッシ
樹脂サッシは以下のような特徴を持っています
・高い断熱性能
-アルミの約1/1000の熱伝導率
-結露の発生が少ない
-室内の温度維持に効果的
ただし、価格はアルミサッシの2~3倍程度になることが一般的です。
複層ガラス
複層ガラスの主な特徴は以下の通りです
・構造と効果
-2枚以上のガラスの間に空気層
-断熱効果が高い
-結露の発生を大幅に抑制
・価格の目安
-単板ガラスの2~3倍
-工事費込みで1㎡あたり2~4万円程度
Low-Eガラス
最新の技術を用いたLow-Eガラスの特徴
・特殊金属膜コーティング
-遮熱効果
-断熱効果
-紫外線カット
・導入コスト
-複層ガラスの1.5~2倍
-工事費込みで1㎡あたり3~6万円程度
根本的な結露対策:窓交換・リフォーム
長期的な解決策として、窓の交換やリフォームを検討する価値があります。初期投資は必要ですが、快適性の向上や光熱費の削減にもつながります。

内窓設置
内窓(二重窓)の設置は、以下のようなメリットがあります
・効果と特徴
-既存の窓を活かせる
-断熱効果が高い
-防音効果もある
・費用の目安
-1窓あたり3~8万円
-工事費込みの価格
窓交換
窓の完全交換には、以下のような選択肢があります
| 種類 | 価格帯(1㎡あたり) | 特徴 |
| 樹脂サッシ+複層ガラス | 4~8万円 | 高い断熱性能 |
| アルミ樹脂複合サッシ | 5~10万円 | バランスの良い性能 |
| 高性能Low-Eガラス | 6~12万円 | 最高レベルの性能 |
リフォーム業者選びのポイント
信頼できる業者を選ぶためのポイントは以下の通りです
・確認すべき項目
-施工実績と評価
-保証内容
-アフターサービス体制
・見積もり比較
-最低3社以上
-工事内容の詳細確認
-追加費用の有無
結露によるカビ・ダニ対策
結露を放置すると、カビやダニの発生につながります。適切な予防と対策で、健康的な室内環境を維持しましょう。

カビ・ダニの発生を防ぐ方法
予防のための重要なポイントは以下の通りです:
・環境管理
-湿度50~60%の維持
-定期的な換気
-清掃の徹底
・日常的な対策
-結露の即時拭き取り
-通気性の確保
-除湿の継続
カビ・ダニの掃除方法
すでに発生してしまった場合の対処法
1. カビ取り剤の使用
-専用洗剤の選択
-適切な希釈率
-換気を十分に
2. 掃除の手順
-乾いた状態で除去
-洗剤での清掃
-完全な乾燥
費用対効果の高い結露対策
予算と効果のバランスを考慮した対策選びが重要です。状況に応じて、適切な方法を選択しましょう。

短期的な対策
予算を抑えた即効性のある対策
・1万円以下でできること
-結露吸水テープの設置
-断熱シートの活用
-除湿剤の使用
・1~3万円の対策
-小型除湿機の導入
-高性能断熱フィルムの施工
-サーキュレーターの活用
長期的な対策
将来を見据えた投資が必要な対策
・初期投資が必要な対策
-内窓の設置
-窓の交換
-壁面の断熱改修
・維持費の削減効果
-光熱費の低減
-メンテナンス費用の抑制
-建材の長寿命化
まとめ
結露対策は、快適な住環境を維持するために重要な要素です。

効果的な対策のポイントをまとめると
1. 日常的な対策の継続
-換気の徹底
-結露の即時拭き取り
-適切な室温・湿度管理
2. 状況に応じた投資
-短期的な対策グッズの活用
-中長期的な設備改善の検討
-費用対効果の見極め
3. 計画的な改善
-段階的な対策の実施
-定期的な効果の確認
-必要に応じた方法の見直し
結露対策は、一度の対策で完全に解決できるものではありません。本記事で紹介した方法を参考に、ご家庭の状況に合わせた最適な対策を選択し継続的に実施していくことをお勧めします。
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木材は空気中の湿度が高いときには水分を吸収し、湿度が低い時には水分を放出する性質があります。
また、断熱材にセルロースファイバーを使用しているので水分子を引き寄せて結合する性質があり、無結露を実現します。

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